Tgif で SymbolOblique を使う


	  DVIPS で生成する PS に Symmbol-Oblique を埋め込む
			      '03/04/05

1.概要

まず同じディレクトリにある README.jp を読んでください.
 Tgif でSymbol-Oblique を使うための概要を書きました.

そのように準備した Tgif で 作成された eps は,同じホスト上の gv でプレ
ビューができます.印刷も,非PSプリンタには GS がラスタライズしたデータ
を送るので問題ありません.問題はadobeのPS互換プリンタで印刷する場合で
す.昔の dvips は PS 標準以外のフォントは Type3 というビットマップで埋
め込みました.したがって,多少ギザですが印字されます.これに対し現在進
歩した dvips は psfonts.map を読んで type1 フォントを埋め込めるように
なりました.しかし,注意すべきは設定によっては名前だけが渡されるフォン
トがあるのです.Symbol は PS標準のフォント名ですから,もちろん名前だけ
が渡され,プリンタ内蔵のフォントを使うことになります.せっかく用意した 
Symbol-Bold,Symbol-Oblique,Symbol-BoldOblique は psfonts.map にエン
トリがありませんから,名前だけが渡されます.当然PSプリンタは代替フォン
ト(一般には Courie)で印字します.

したがって,dvips に 残り3つのシンボルフォントについては type1 フォン
トを埋め込むように指示する必要があります.


2.必要な作業

2−1.フォントを準備します.*.pfa に変換しておいて /FontName が
   /Symbol-Bold,/Symbol-Oblique,/Symbol-BoldOblique で定義されるよう
   にするのを忘れないでください.
   03/04/05 以前の tgif-4.1.42-PL30.tgz は上記の定義を忘れてしまっても
   のが含まれていますので,type1 で埋め込んでも正常に印字されません.     

    このフォント(s050001l.pfb,s050020l.pfb,s050021l.pfb)を,TeX の
    検索パスに置きます.筆者愛用の Plamo-3.0 では 
    /usr/share/texmf/fonts/type1/urw/symbol/ です.mktexlsr を忘れない
    でください.
 

2−2.dvips の psfonts.map に登録:
 
   kpsewhich で psfonts.map を探してください.Plamo-3.0 では
   /usr/share/textmf/dvips/config/psfonts.map です.その末尾に
 
   syb Symbol-Bold         <s050001l.pfb
   syo Symbol-Oblique      <s050020l.pfb
   sybo Symbol-BoldOblique <s050021l.pfb

   を追記します.これは本当に正しい方法ではないらしいのですが,
    PS に埋め込むという目的には十分のようです. 正確には info dvips で
    type1 フォントの利用方法を調べてください.


3.dvips の起動
   
    以上の準備をきちんとすれば dvips で PS ファイルを作成した場合

$ dvips embtest.dvi
This is dvipsk 5.86 p1.5e Copyright 1996-2001 ASCII Corp.(www-ptex@ascii.co.jp)
based on dvipsk 5.86 Copyright 1999 Radical Eye Software (www.radicaleye.com)
' TeX output 2003.04.05:1442' -> embtest.ps
<texc.pro><s050021l.pfb><texnansi.enc>....
           ^^^^^^^^^^^^
     のように,s****.pfb フォントが用いられたメッセージが現れます.


4. リソース

  この目的に合った type1 の フォント Symbol.tar.gzをダウンロードしてお使いください.

                                 松田 七美男 (matuda@film.s.dendai.ac.jp)