libXaw の拡張版 Xaw-XPM を使いましょう!
Xlib のツールキット Xt を用いたサンプルWidget Xaw(アテナウィジェッ
ト)は見栄えが今一で,Motif 優勢の現状です.しかし,MIT の純正でフリーと
いう捨てがたい魅力があり,3D化された,Xaw3d は有名です.Xaw3d は
- ライブラリを入れ換えるだけで,再コンパイル無しにアプリケーションのス
クロールバー等が立体化される.
といった非常に優れた特徴があります.さらに一歩前進して,XPM を使い易く
した
Xaw-XPM が Ben
Buxton(bb@zip.com.au) 氏により書かれました.私の感想ですが
- ウイジェットの背景に xpm 画像が貼れる.
- 長方形ボタンやラベルは,自動的に3次元化される.
- ボタンでは,マウスがボタン領域に入ったときとボタンを押したときに別の
xpm 画像を表示する指定が可能.境界に別の xpm 画像を使える.
- 音声がリンク可能(これはやりすぎか?).
など,画像を工夫すると結構見栄えのよい楽しいアプリケーションが作成でき
ます.ライブラリを差し替えて,リソースを指定するだけで,見違える程の効
果がありますが,プログラミング(システムではないです)を楽しもうという
気持ちも湧いてきます.そこで,拙いですが物理シミュレーション(この時点
でダサイといって捨てないでください)を題材にして,アプリケーションを幾
つか書いたので笑ってやってください.ダサダサですが,多少の参考にはなる
と思います.
スタティック版を作成し
ました. libXaw.so を交換することにためらいを覚える方のために,
libXawxpm.a なるライブラリを作成しました.それを含んだお試しセット
XawXpm-static.tar.gz (350kB) で遊んでください.展開して,サンプル
プログラムがあるディレクトリで make するだけとなっています.
(2000/12/11)
1.ライブライ自身のインストール
まず,Info Magic の CD-ROM 等にある
Xaw-XPM-1.1.tar.gz (1188 kB)
を展開して,libXaw.so.6 を取り出してください.
これからは,一端 X から抜けて,root で作業します(当り前か).標準配布の
libXaw.so.6.1 は消す(^^; か hidden.libXaw.so.6.1 とかに rename してく
ださい.
ln -fs libXaw.so.6.0 libXaw.so.6
ln -fs libXaw.so.6.0 libXaw.so
とリンクをはって
/sbin/ldconfig
を行なってください.この時点で X を立ち上げると kterm のスクロールバー
が美しくなっていると思います.私は初めての時『これは良かった,おごちゃ
んありがとう』(Xaw3dの存在はおごちゃんの書いた記事から知ったのです)と
感激しました.
もちろん,xmkmf -a ; make で新しく libXaw.so.6.0 を作成してもいいです.
2.ヘッダーファイルのインストール
ディレクトリ /usr/include/X11/XawXpm を作成して,展開された
Xaw-XPM の *.h を複写します.一端
mv /usr/include/X11/Xaw /usr/include/X11/Xaw.no3d
として 旧Xaw ヘッダーファイルを保存します.そして
ln -fs /usr/include/X11/XawXpm /usr/include/X11/Xaw
ln -fs /usr/include/X11/XawXpm /usr/include/X11/Xaw3d
とリンクを張ってください.
これで,Xaw-Xpm の準備は完了です.
3.アプリケーションの使い方
-
Xtin18n.tar.gz (544 kB)を適当な作業ディレクトリで展開してください.
- *.xpm を /usr/include/X11/pixmaps にコピーしてください.
- Mat を /usr/lib/X11/ja_JP.ujis/app-defaults にコピーしてください.
これで,準備終了.Xti18n の各サブデイレクトリ(Init,Fourier,Xscope,
Magnus,Chaos,Xdiamond 他は未完)に移って,バイナリを実行してみてくだ
さい.日本語フォントは 12pt を使いますので12ptを持ってない方は,
要町フォントや a12,k12 フォントをインストールする必要があります.
Xscope はマイクで音声を拾って表示するものです./dev/audio + vplay が必
要です.vplay は tsx11/package/sound にある
snd-util-2.0.tar.gz (91kB)
に含まれています.
4.コンパイルの方法
バイナリがありますが,コンパイルをしてみたい方は,まず Xti18n 直下で
make してください,initg.o が出来ます.そして,各サブディレクトリに移
動して make してください./dev/audio + vplay が動くなら -DAUDIO で音声
が使えます.音声デバイスのチェックはしてませんので,それらが動くことを
確認してから起動した方がいいでしょう,フリーズしてしまうかもしれません
から.